単語から、言葉から、生み出される・・・それが物語。。

二次作品を中心とした、詩やSS(と言っていいのか分からないほど短いもの)、会話集を載せていきたいと思います。
基本的に散文詩やフレーズが多いです。
あと描写なしの会話だけの文とか。
ちゃんとした(?)小説はサイト『蒼流夜音』で公開してますので、よろしければいらっしゃって下さいね。

プロフィールのところにこのブログの簡単な説明がありますので、よければご覧下さい。
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【阿部誕】死ぬほど恋いこがれています【榛阿】
阿部誕小説です。ナチュラルに榛名と阿部がくっついてます、恋人同士です。 あとチューもしてます、それ以上はしてません、今回は。(今回は?) それが許せる方のみ、どうぞ!


ーーー
 夜、帰宅した俺を待ち受けていたもの。それは、放課後の練習の疲れなど一気に吹き飛ばす威力を持っていた。
「・・・な、なんだ・・・、これ・・・!」
 俺の部屋の机に置かれていたもの、それはバラの花束だった。



『死ぬほど恋いこがれています』



「母さん、部屋のあれ、なんだよ!?」
「夕方宅配で届いたのよ。差出人の『榛名元希』って、あの榛名くんよね?」
「え、なん、で・・・」
「なんでって今日タカの誕生日だから送ってくれたんじゃない?なかなか面白い誕生日プレゼントじゃない。後でお礼言っておきなさいよ。そうだ、ケーキ買っておいてあげたから後で食べ・・・」
「ちょっと出かけて来る!!」
「え、ちょっと、タカ!?」
 俺の脚は考えるより先に榛名の家へ向かっていた。



 そして今、俺は榛名の家の前、正確には榛名の家がある団地の前にいる。
「思わず勢いのまま来ちまったけど・・・」
 ここまで来て言うのも何だが、夜分に人様の家を訪ねる、と言うのも抵抗がある。どうしようかと、考えあぐねたが、すぐに携帯を持って来ていたことを思い出した。
 俺は携帯を取り出し、電話帳から「榛名元希」のページを無意識に開き、通話ボタンを押した。頻繁にメールや電話をしているため、指が完全に覚えてしまっていた。
 さすがにこの時間だ。向こうも練習が終わって帰宅しているだろう。ちょうど風呂に入っていたらどうしよう。・・・いや、いつもならこの時間に風呂に入ることはないはずだ。
 五回ほどコール音を聞いたが、出る気配はない。少し待ってかけ直そうか、と思っていた所で、いきなりコール音が途切れた。
『・・・タカヤ?どうしんたんだよ、こんな時間に。つーか、今俺が電話しようと思ってたのに!!いきなりかけて来るから、ビックリして取るのに時間かかったじゃねぇか!』
「俺、今家の前にいます」
『はぁ?』
「だから、元希さんの家の前・・・て言うか、団地の前にいます」
『・・・っ!』
 いきなり通話が途切れた。かと思うと、二分後、携帯を手にした榛名が息を切らしてやって来た。
「・・・っ、タカ、ヤ、なんで・・・っ!」
「それはこっちの台詞です」
「・・・は?」
 榛名はまだ苦しそうに息を吐いている。よっぽど全力で階段をかけ降りたのだろう。全力でここに向かって来た俺のように?
「あの花束です。なんの冗談ですか」
「じょっ、冗談なんかじゃねーよ!」
 ようやく息が落ち着いて来たらしく、いつもの威勢のいい声が返って来た。今は夜で、ここは住宅街だと言うことを思い出してほしいと思いつつも、今は確認したかったことを先に確認することにする。
「じゃあ、なんであんなもの送って来たんですか」
 決して怒っている訳ではないのに、照れ隠しでつい、つっけんどんな言い方になってしまう。
「なんでって・・・。クラスの奴らに、恋人に誕生日プレゼント送るならなにがいいか、って聞いたら『バラの花束がいい』って言うから・・・」
「俺と付き合ってるって言ったんですか!?」
 今は夜で、ここは住宅街。・・・と言うことを忘れてつい、声を荒げてしまう。
 榛名と付き合ってると思われることが嫌なんじゃない。ただ、男同士と言うことで、どうしても周りの目を気にしてしまう俺は、出来るだけ榛名との付き合いを隠そうとしていた。
「言ってねーよ。お前そう言うの気にするし・・・。『もし』の話で言ってみただけだって。そしたら、そう言うから・・・」
 どんな会話が繰り広げられたかは知らないが、クラスメイトはまさか榛名が本気で言っているとも思わず、冗談半分でベタのことを言ってみたのだろう。まして、相手が男などとは思いもしなかったに違いない。しかし、前の前にいる色々な意味でバカ正直な恋人は、その言葉を素直に受け取った。
「なんだよ・・・!嬉しかっただろ!」
 呆れて物が言えなかった。もちろん、一概にとは言えないが、普通男がバラの花束を貰って喜ぶだろうか。少なくとも、俺の性格を考えたら分かりそうなものだが。
「すっげぇ悩んだんだぞ!11日は平日だから、普通考えたら会えないし、だから郵便で送れる物って・・・。タカヤが喜びそうな物なんて、野球関係以外でなかなか思いつかねーし・・・。でも、俺ら今は一応ライバル校同士じゃん?だから野球関係の物はマズいかと思って、だから何にしようかって、すっげー悩んで、悩んでたらよく分かんなくなったから、クラスの奴にそれとなく聞いてみたんだよっ、悪かったなっ!!」
 ・・・だが、俺は嬉しさで顔が真っ赤になっていた。目の前の榛名の様子を見たら分かる。榛名がどれだけ俺の誕生日について、俺について考えてくれたか。その気持ちが本当に嬉しくて。
「元希さん」
「・・・んだよ」
「ありがとう、ございます。・・・・・・嬉しかったです」
 あ、好きだ。
 俺の言葉を聞いて、一気に笑顔になる榛名を見て、思わず心の中でそう呟いた。どんなに俺様で、自己中でも、・・・俺はこの人が好きなんだ。
 そう思った瞬間、俺はいつの間にか・・・榛名にキスをしていた。
「・・・んっ・・・」
 どちらともなく、舌が絡まり合う。
「・・・ん、っ・・・」
 熱い。コートを羽織っているとは言え、今は12月。外気は十分寒いはずなのに、熱かった。
 不意に、ポケットに入れた携帯から振動を感じた。
 俺たちは、ようやく互いの舌を開放した。
「誰だよ?」
 キスの余韻のせいか、どことなく榛名の声が、姿が色っぽい。
「あ、お母さんからメール・・・」
 そう言えば、黙って出て来たままだった。
「そっか、じゃあお前もう帰れよ。お前んとこも明日練習あんだろ?」
「あ、はい・・・」
 確かに明日のことを考えるともう帰った方がいいのかもしれない。でも、もう少し一緒にいたいと思うのは俺だけなんだろうか。
「・・・んて顔してんだよ」
「え?」
「いや、なんでもねー。それより、お前、ちゃんと花の色見たのかよ」
「花ってあのバラのですか?えーと赤、でしたよね?」
「お前本当にちゃんと見たのかよ。赤じゃねぇよ、紅色だよ」
「赤も紅色も変わんねーだろ!」
「変わるっつーの!・・・は、花屋が言ってたんだよ」
「・・・?何をですか?」
「だーかーらー!『恋人に贈るなら個人的には紅色がオススメ』だとかって・・・」
 いまいち、榛名が何を言おうとしているのか分からない。確かに紅色と赤色は厳密に言えば同じ色ではないのかもしれないが、同じ赤系統と言う点ではそう大した違いでもないだろう。すると、榛名があのバラの紅色のように頬を染めて、ようやく聞き取れるくらいの声で、こう言った。
「・・・花言葉」
「花言葉?」
 すると、今度は急に怒鳴りだした。
「お前、そのくらい分かれよ!!」
「わっかんねーよ!なんだよ、言いたいことあるなら直接言ってくれればいいじゃないですか!!」
「言えっかよ!こんなこと!」
「はぁ?」
 どうしても言う気がないらしい。もうすぐ11日は終わる。誕生日と言うこの特権を最後くらい行使してもいいだろう。
「誕生日!」
「・・・え?」
「今日は俺の誕生日なんですよ!俺のお願い、聞いてくれてもいいんじゃないですか!!」
「・・・っ!」
 俺は知っている。結局この人は、俺に弱いんだってことを。こんな俺をズルいと思うだろうか。
「・・・います」
 けれど俺だって、この人に弱いのは同じ。
「死ぬほど恋いこがれています、だよ!!」
 そう、俺たちは似たもの同士なんだ。
 言い終えた榛名は、「どうだ、言ってやったぞ」と言わんばかりに顔を紅色に染めて、満足気にしている。
 そう言った時、再び、ポケットの振動を感じる。何も言わずに家を飛び出して来た。心配しているのかもしれない。
「・・・じゃ、じゃあ、親も心配してるみたいだし、俺、もう、帰りますんで」
「・・・お、おー」
 そうして歩き出そうとしたところで急に「タカヤ!」と呼びかけられる。振り向くと榛名は満面の笑みでこう言った。
「誕生日おめでとう!来年も、その次もぜってー祝ってやっからな!!」
 だから今は夜で、ここは住宅街なんだって。ちょっとはそのことも考えろよ──と言いたかったはずなのに、俺の口はいつの間にかこう言っていた。
「来年の・・・、来年の元希さんの誕生日には俺が紅色のバラの花束贈ってやりますからね!」
 この時、俺はどんな顔をしていたのか分からない。その真実を知るのは世界でただ一人、俺の恋人だけだ。

Happy Birth Day Dear Takaya・Abe !!



ーーー
追記より、あとがきです。
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| おお振り | 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
展開予想・・・、もとい妄想会話三連発【榛阿榛】
4月くらいに妄想の赴くままに書いた本誌ネタバレありの会話集を発見したので晒してみる。
もちろん捏造。つーか希望。
一応、今後の展開予想。なるべくありそうな感じで。

オッケィな方は追記にて〜。
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| おお振り | 17:13 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
サイコーの投手。【榛阿榛】
一応今月の本誌ネタバレになるのかな・・・?

本誌があまりにあれだったので思わずトキメきを書き殴ってみた。ので、推敲もしてなくてクオリティに自信はないですが。

榛名と阿部好きの同士の方は是非。

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| おお振り | 23:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
そこには俺の知らないアンタがいた。【榛阿】
ハルアベです。
今月のアフタネタバレあり。
そしていつも通りあとがきのが長い(笑)
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| おお振り | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
解毒剤なんて存在しない【榛阿】
ハルアベです。
若干危険?一応追記にて。
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| おお振り | 00:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
言うことのできない、叫び【榛阿】
「日常的〜」で書いた通り、ハルアベMAD観てたらハルアベ熱が上がって来たのでSS。
SSとさえ言えないほど短いですが!!

一応びーえる最中なのでオフ友&ピュアハートの方は読まないで下さいね?

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| おお振り | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
サイト更新(世界で一番、大キライ On April 1th【榛阿榛】)
サイトにて更新。エイプリルフールネタ。ギャグにしたかったのになぜかのっけからシリアス。
---
無事パソの方が復帰したので、これから小説の更新はサイトの方がメインになるかもです。
と言ってももうすぐサイト止めるんですけどね〜。



・・・。
嘘です。(すぐバラす辺りがチキンだ・・・!

そんな訳ですが、短いフレーズとかはこっちに載せると思いますので此方もよろしくお願いします!あと通常ブログ(日常やら同人語りやら感想やら)の『日常的思考回路』もよろしくです!

ちなみにサイトの小説の更新情報も、この記事のように一応此方に載せるのでご安心を。これはほんと(笑)
サイトの方はこのブログのサイドバーのリンク『蒼流夜音』から行けますので、宜しければご覧下さいv
| おお振り | 01:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
それでも俺たちは罪を重ねる【利準】
正月話の続きを結局書けなかったので、代わりに夏に書いたのを上げ忘れてたのをアップ。
後書きもその時に書いたものです。

一応、たぶんR16くらいだ思われますのでご注意を。
最中と言うよりは、情事後のピロートーク的な感じです。

…ぶっちゃけ後書きのが(ある意味)ヤバいです(笑)

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| おお振り | 15:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
初詣【阿榛&利準】
榛名と阿部、利央と準太が普通に恋人同士でらぶらぶしてます。
年齢制限はさっぱりありませんが、BL苦手な方はご注意を。



「あらタカ。もう出掛けるの?」
「まぁな。」
「誰と初詣行くんだっけ?三橋君たち?」
「うん、まあ。・・・いってきます。」
「はい、いってらっしゃい。」
言葉をやや濁したように見えた息子を見送った母親は一人呟く。
「あの言い方・・・、まさか彼女と?」
が、すぐに思い直して「まさかね。」と居間に戻っていった。



母親にそんなことを言われているとは露知らず、隆也は待ち合わせ時刻三十分前には待ち合わせ場所にいた。
「はー・・・、寒ぃ。」
自分は気紛れに遅れて来たり早く来たりするクセに、自分が少しでも待たされると文句を言う。隆也の待ち合わせ相手はそんな相手だから隆也は確実に相手より早く来ざるを得ない。全く理不尽な話だが、隆也はそんなこともう慣れっこになっていた──それが喜ぶべきことなのかどうかはさて置いて。
だが今日は思ったより待たされずに済んだようだ。
「おーい、タカヤ!!」
遥か遠くから大声で自分を呼ぶ声にタカヤは其方に目線をやる。あまりの大声に隆也以外の目線を集めてしまっているが本人は全く気にしてないらしい。
「よし、行くぞ!」
隆也の側に来るなり、相手──元希はそう言った。
本来は出るであろう「待ったか?」とか「早いな。」とか言うような言葉をこの人に期待してはいけない。そう言う言葉は相手への気遣いから出るものだからだ。
「・・・ったく、しょうがねぇな。」
隆也は苦笑しながら隆也の手を引っ張りながらずんずん進む元希の後を付いて行く。
「ほらっ、タカヤ早くっ!」隆也に向かってそう言う元希の顔は酷く嬉しそうで。隆也の手をぎゅっと握って離さないように人ごみを掻き分けて行く。
元希の行動の突飛さにはもう慣れた。そしてどんなに身勝手であっても愛しいと思ってしまえるほど、自分が恋人である元希に惚れてしまっていると言うことも隆也はとっくに自覚していた。



「準サンまだかなー!」
待ち合わせ時刻の三十分前にも関わらず既に待ち合わせ場所にいた男が此処にももう一人。
その容姿でしかも長身である利央は一際目立っており、利央がもう三十分近く其処にいたことに気づいた者もいるかもしれない。
利央の待ち合わせ相手は隆也とは違って、気紛れに早く来たり遅く来たりする人物ではないことは利央だって承知していたが、それでも嬉しさから思わず早く来てしまうのは利央らしいと言える。
待ち合わせ相手──準太は待ち合わせ時刻五分前に現れた。
「あ、準サン!!」
「お前・・・、早ぇな。一体いつから待ってたんだ?」
「ん?三十分前!」
「は!?この寒ぃのにアホじゃねぇ!?」
「ヒッドォー!準さんに会うのが楽しみでちょっと早く来ちゃっただけじゃん!!」
そんな利央のストレートな言葉に思わず準太は「やっぱアホだよ、お前。」と言いながらその頬が寒さのせい以外で赤く染まるのを利央は見逃さなかった。
「んじゃ、行くか。」
「ウンッ!!・・・って、準サン、手。」
利央の前には準太の手が差し出されていた。
「・・・手、冷えただろ、だからだよ。」
「準サンッ・・・!・・・へへっ。」
利央はにかっ、と笑うと準太の手をぎゅっと握った。
「何笑ってんだよ。」
「いいじゃん。ほら、準サン行こっ!」
確かに手から感じる準太の感触に愛を感じながら利央は準太をぐいぐい引っ張って人ごみを進み始めた。


続くかも。続けたいな。
→追記よりあとがき
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| おお振り | 05:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP
2007年阿部誕【榛阿榛】
日時は12月10日。時刻は22時46分。
「眠ぃー…。」
場所は阿部家長男の部屋。
そう呟いたのはもちろんその部屋の主である隆也である。
高校生が就寝するには些か早い時間帯であるかもしれないが、練習の疲労で今にも瞼が閉じそうになる。
これでもいつもよりは就寝時間が遅い方なのだ。
就寝時間がいつもより遅い理由。それは。
「もうちょっとで16、か…。」
元来、記念日と言うものにわりと無頓着である隆也が誕生日パーティーをしてほしいなど思うはずもない。だがいつもより遅く起きていると言うことは少なからず誕生日を意識してしまっていると言う訳で。
その理由を隆也は分かっていた。
分かっているからこそ期待してしまい、それと同時に期待しても仕方ないとも悟っていた。
そもそも隆也の誕生日自体を覚えているか怪しい。
「もう寝るか…。」
ひょっとしたら誕生日を迎えた直後に電話をくれたり、なんて女々しいことを期待しないでもなかったが、相手の性格を考えて期待せずにもう寝ることに決めた。
こっちは高校球児だし、向こうだってそうだし。
その時だった。
ふいに携帯が着信を告げた。
ディスプレイに表示された名前は…。
――榛名元希
思わず顔が綻ぶのが分かった。だが、すぐにその顔は元に戻る。
誕生日は明日だ。今日じゃない。
と言うことは誕生日と全く関係のない電話である可能性が高い。
何の脈絡もなくいきなり電話して来るなんていつものことだ。
とりあえず早く電話を取らなければ文句を言われるのは間違いないだろう――もう遅いかもしれないが。

隆也はようやく通話ボタンを押した。
「遅ぇ!」
案の定開口一番そう言われた。
「もう切ろうかと思ったんだぞ!!」
「俺ももう寝る所だったんですよ、元希さん。」
「俺だってそうだ!なのに隆也が早く出ねぇから!」
いつもの事だがなんて理不尽な言い様だ。だがこれくらいのことでいちいち言い返してもきりがないのを隆也はよく分かっている。
「すみませんね。で、何の用ですか?」
そう言われてやっと用件を思い出したのだろう。
そうだった、と呟くのが聞こえた。
「誕生日おめでとう、隆也!!」
「は?」
「だから!明日!誕生日だろ、お前の。」
確かにそうだ。隆也の誕生日は今日ではなく明日だ。だが元希は得意気に続ける。
「だから誰より先におめでとうって言ってやろうと思って!」
呆れて物が言えなかった隆也であったがその言葉を聞いた瞬間、胸がいっぱいになるのが分かった。
『誰よりも早く』。真っ先におめでとうと言いたいと思ってくれたんだとそう思うだけで嬉しかった。
「だからって、せめて12時まで待つとか…。」
つい嬉しさを隠して隆也はそう言ってしまう。
「だって眠ぃーもん。
そんな身勝手さは相変わらずだが今はただ、その気持ちだけで嬉しかった。
「じゃあ、俺もう寝っから。あと明日10時にいつものコンビニ集合な!そんくらいならもう部活終わってんだろ?」
「え…、は!?」
「じゃーなー。」
だが時は既に遅し。電話はもう切れてしまっていた。
おそらく明日祝ってくれる気なのだろう。それは分かる。
けれどなんでああ身勝手なのか。
しかしどんなに身勝手であっても、元希を好きだと言う気持ちは変わりないから。
そしてどんなに身勝手であろうと感じざるをえない。
(ああ、俺って愛されてる。)


ーーー
追記よりあとがき
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| おお振り | 16:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑PAGE TOP